オンライン調停とは~もめ事はまず「オンライン調停」という時代が到来~

弁護士 森理俊(大阪弁護士会)
弁護士 森理俊(大阪弁護士会)
2023/07/31

1 オンライン調停とは


オンライン調停とは、オンラインのみで紛争解決を進められる調停手続きを意味します。

この「オンラインのみで」とは、書面を提出したり、どこかの場所へ出頭したりする必要がないということです。 オンラインで調停を進めるときは、画面の指示に沿って、必要事項を入力していくだけで手続きを進めることができますので、難しいことを考える必要がなく、自らのもめ事に関する事項のみを記入して、進めることができます。 

このようにオンライン調停は、直感的に、手軽に調停を進めることができるという点で非常にメリットのある制度です。

2 なぜ、いまオンライン調停が注目されているか  


オンライン調停は、スマートフォンやPCがあれば、手続を進めることができます。これまで、もめ事に遭遇しても、まず調停を申し立てようと考える人はあまりいなかったように思います。

もめ事に遭遇した場合、取り得る方法として、まず考えるのは、

① 自分で交渉する

② 知り合いに相談する

③ 近くの役所や弁護士会等の法律相談で相談する

といったところだと思います。

①の「自分で交渉する」だと、自分で相手方に送付するメッセージを作る必要がありますが、自分でもめ事の相手にメッセージを作る作業は、かなりしんどい作業であることは想像に難くないと思います。

②の「知り合いに相談する」だと、アドバイスをもらっても、その知り合いの個人的知見に基づくことが多く、実際のところ適切な解決策であるかどうかわかりません。  

③の「近くの役所や弁護士会等の法律相談で相談する」は、いまの状況を客観的に分析し、適切なアクションをとるために最適な選択肢の1つであることは間違いありません。ただ、そのあと弁護士に委任するか、自分で行動するか、を決断しなければなりません。

ほかにも、裁判を起こすとか、近くの裁判外紛争処理手続を利用する、といったことも考えられますが、一般的には、様々な意味で、ハードルの高い方法だと思います。

オンライン調停は、相手方に向けたメッセージはシステムで自動的に作成されますので、自分でメッセージを作る必要はありませんし、システムに沿った必要事項を入力するだけで必要な情報は網羅されるため誰かと相談する必要もありません。このように、オンライン調停は、いつでも、簡単に進められることから、もめ事に遭遇した時にとる選択肢としてとても意味のあるものとして、注目されています。

3 オンライン調停のメリット・デメリット


まず、オンライン調停のメリットについてみていきましょう。

オンライン調停のメリットは、とにかく簡単ということです。オンライン調停は、手元のスマートフォンで、画面の指示に沿って必要事項を入力していくだけで進めることができます。しかも、誰かと会ったりする必要がありませんので、いつでも、どこでも、手続きを進めることができるという素晴らしいメリットがあります。

裁判をするにしても、弁護士に相談するにしても、自分で交渉するにしても、書面を作ったり、相談会場に足を運んだり、と大変なことがありますが、そのような大変さは全くありません。

さらに、費用に関しても、オンライン調停の方が圧倒的に費用が安い又は無料であることが多いです。  メリットの多いオンライン調停ですが、すべてのもめ事に活用できるわけではなく、オンライン調停は万能薬ではありません。

オンライン調停のデメリットは、対応できないもめ事の類型があること、そして最終解決できない場合があることに、あります。

オンライン調停は、あくまで調停です。調停とは、お互い譲り合うところは譲り合って、法律や常識等に即して実情にあった解決としての合意を目指すプロセスです。

およそ合意ができなさそうなもめ事や複雑なもめ事は向いていませんし、また、現在、社会にあるオンライン調停の仕組みは、世の中にあるもめ事の類型全てに対応しているわけではありません。また、合意ができなければ、やはり弁護士に委任する等して、訴訟を提起して、解決を目指すことになります。

4 オンライン調停が生きる3つの場面


実際に、オンライン調停が生きる場面には、どのようなものがあるでしょうか。色々あると思いますが、今回は、3つ挙げます。

1つ目は、お金のもめ事です。

支払わないといけないことはわかっているけども、その金額や支払時期、分割にするかどうかで交渉をしなければならないといったような紛争は、オンライン調停に向いているといえるでしょう。

合意を目指しやすい類型であり、また、論点も多くありません。特に、少額のお金でのもめ事は、費用面や手続きの煩雑さから他の解決手段を採ることが難しいことが多く、そのような場合には、オンライン調停はとても向いていると言えます。

2つ目は、養育費です。

養育費も、お金のもめ事の一種と言えなくもないですが、親権者が誰であるか、子供の年齢や人数、元夫婦の収入状況などによって、変わっていくことがあり、また、支払われないことも多いため、オンライン調停によって、支払える範囲内でまず合意を目指すことは合理的な選択肢です。

3つ目は、同じプラットフォームサービス内で生じるもめ事です。

例えば、個人のものを売り買いするプラットフォームでは、売主と買主の間でもめ事が起きることがあります。このようなもめ事は、論点が限られており(物が表示・想定と違う、郵送プロセスに問題があった、支払いがないなど)、解決策もパターン化可能であるため、オンライン調停に向いています。

5 OneNegotiation について


最後に広告になりますが、ワンネゴシエーションを紹介させてください。

ワンネゴ(OneNegotiation)は、 お金のもめ事を解決することに特化したオンライン調停サービスです。今、日本で展開されているスマホやPCだけで利用可能なオンライン調停サービスの中でも、非常に簡単に使えるサービスであることは間違いないと思います。

かかる時間も最大で1か月程度で、他の解決手段より圧倒的に早いものとなっています。

また、申立手数料を無料としていますので、お金のもめ事について、まずワンネゴをつかってもらい、それで解決しなければ他の手段でという使い方も、可能です。

もし、これをお読みになった方が、お金のもめ事をかかえておられるときは、是非、一度、申し立ててみてください。

One Negotiation(ワンネゴ)

Author Profile

弁護士 森理俊(大阪弁護士会)
株式会社AtoJ代表取締役。長年にわたるスタートアップ法務の第一線で活躍した知見を活かし、数多くのスタートアップにリーガルアドバイスを実施。経営経験及び法務経験を活かし、ODR事業を展開中。